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September 20, 2008

まほろば080914_4

階段を上がり始めると一番最初に法華堂(三月堂)が現れ次いで二月堂、三月堂、四月堂、大湯屋、大阪二月講などの建物が見渡せる広場に出る。二月堂湯屋の前には立派な柘榴の木があり黒光りする瓦屋根と強いコントラストを描く鮮やかなルビー色に輝いていた。二月堂の階段の前に石でできた滑車のようなものがあるが小学生に教えて頂いた。Webで^^「身体の不自由な人やお年寄りが回す事で階段を上らずにお参りをした事になるそうだ」http://www.naracity.ed.jp/tsuzaka-e/time/二月堂/nigatudou.html。

階段を上ろうとふと足元を見ると下から三段分に模様が彫り込んである。青海波ではない波模様、亀甲、そして唐草でそれより上には何も描かれていない。想像するに海、狭間、地の意味なのだろうか。ここでは有名な「お水取り」が行われる。階段を登りきった正面には手水舎(みずや)があり龍の彫刻が施されている。この水は飲めると書いてある。これも施しなのだろうか、ありがたい事である。ペットボトルのお茶はとっくに空で背中のザックの中でいたずらにスペースを食っている。本当は清める為に手と口をすすぐんだけどね^^裏手の常夜灯の下を潜り仏様の前に立つ。絶対秘仏とされ見えない事になっているがこちらは何であろうか。一礼する。進むと二月堂茶所(休息所)に突き当たる。大湯屋と同様の造りに思われる。天井が高く湯気を逃す天窓が開いている。中には簡素ながらテーブルと椅子がしつらえてある。歓談する人、カメラの手入れをする人、足をさする人、来て良かったわぁと夫に話しかけるご婦人、様々な人が涼んでいる。中程にお茶と水の奉仕がある。自分で注いで茶器は自分で洗う。「お茶をペットボトルに詰めないように、仏様が見てますよ」と注意書きが貼られているのがご愛想である。やはり不届き者がいるんだろうなあ。壁には二本の巨大な松明が飾られている。1510落ち着いた所で舞台へ回る。(果たして舞台と呼ぶのか自信がないがこの造りを懸造と呼ぶらしい。いわゆる人工地盤だね。保土ヶ谷でも古墳辺りはほとんどそうなのだ。)この眺めを前にしてふと妻の事を思った。一緒に訪れたいと思った。天平の甍、遠く霞む大地、連なる山々、大いなる時間の流れの前で結婚生活で二人で過ごす時間は微々たるものだ。とすればこの一刻一刻が実に貴重な他に替え難い時間に思えて来るではないか。

三月堂に降り拝観する。東大寺最古の建造物と紹介されるが堂は前後に分かれていて手前は800年ほど前に再建されたらしい。内陣には靴を脱いで上がる。撮影は御法度だ。こちらでもやはり天部は見事だ。乾漆造りと言っていわばハリボテなのだが、3メートルを越える巨体で細部まで造り込みその重厚感たるやみっしり詰まっているように感じる。往時の彩色の見事さも彩度はかなり落ちたものの彷彿とさせる。造形で言えばやはり戒壇院戒壇堂の四天王の方が好きである。しかし天平仏の宝庫と言われるほど火事などで難を逃れてここに安置された像もあると聞くがとにかく消失しないで現存した事は嬉しい。中央に不空羂索観音像が立つ。この像の宝冠はこれが更に阿弥陀如来像でありもちろん遥か上なので近眼老眼の僕では見る事は不可能だ。しかしこの像の素晴らしさは昨年2007年の秋葉原で行われたASIAGRAPHで3Dコンソーシアム主催の両眼立体視による高精細の3Dムービーで知っていた。もちろん再現だからバーチャルですが。いつも出かけてから思うのだが美術鑑賞にオペラグラスくらいは持参しないとね。秘仏の横に吉祥天と辯財天が並ぶ。暗くて細部が良く見えなかったのが残念だ。三昧堂、別名四月堂。これが大失敗。千手観音と普賢菩薩を見損なってしまった。(http://web.mac.com/butsuzoutanbou/sekidoyoshio/ー東大寺三昧堂.html)

1538とにかく腹が空いていた。目の前の絵馬堂茶屋に駆け込んで「きつねとビール」。着席して荷物を脇に置こうとするといきなりバンっと音がするものだから驚いて顔を上げると生ビールの圧力を間違えたようで店員がジョッキからこぼしている。聞けば生ビールの採算性は下手な店員のいるお店は極端に落ちるらしい。あ〜あ床に飲ませちゃってるよ。僕は瓶ビールだけどね。バスが出てしまうとお客が催促しているらしい。それは単なる早く飲みたい口実だろう。僕が食べて出る時でものんびり飲んでいたもの。階段を下りあぜくらやの自動販売機で茶を買い求め往路と違う方向へ歩く。鐘楼を右に眺めまっすぐ大仏殿へ向かう。階段があり茶店、土産物屋が二軒並ぶ。観光客が見落としそうな場所だ。商売が成り立つのだろうか。おりきると大仏殿の回廊に突き当たり左に折れて鏡池に向かう。人力車が数台並ぶ。そう言えば南大門辺りで車夫が弁当を頬張っていたが手にした水は2リットルペットボトルだった。ここでカメラの電池が赤の警告を出し始めた。いきなり落ちる事があるので夜まで撮らぬ事となった。
二月堂
三月堂
三昧堂(四月堂)
お水取り
大湯屋
懸造
※乾漆造(かんしつぞう)/東洋における彫像制作の技法の1つで、麻布を漆で張り重ねたり、漆と木粉を練り合わせたものを盛り上げて像を形づくる方法である。
株式会社キャドセンター婆娑羅像
3Dコンソーシアム


posted 久多@麩羅画堂 : September 20, 2008 02:21 PM

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